人生の煮っ転がし

人生の煮っころがし

買い物の仕方と私

先日ノートパソコンを買った。そのときの私の買い物の仕方がかなり私だったので、それについて書こうと思う。

 

 

私は家電など高額な買い物をするときは、「ネットで調べて候補を決めてから店舗で実物をみて決める」という流れを取ることが多い。安い生活用品などであればそこまで段階を踏まないのだが、パソコンのような高い買い物は慎重に選びたい。

ちなみに慎重に選ぶとはいえ、私は家電もパソコンも全く詳しくない。家電量販店で詳しい店員におすすめを聞くという道もあるのだろうが、私は店員と話すという行為、ひいては注文するという行為が何より苦手なのでその選択はまず取らない。

 

 

 

私がいかに店員と話すことや注文が苦手かというと、

・服屋の店員と試着が苦手で服と靴はネットでしか買えない。

・立地的に不都合があっても新しい人に注文したり話をするのが嫌すぎて美容院を変えられない。

・注文時の押しボタンがないタイプの飲食店では、メニューを決めてから実際に注文するまでそこそこの空白の時間がある。

・ラーメン屋でセルフサービスのピッチャーの蓋の構造が理解できずに水を飲むことを諦めたことがある。

・注文方法がタッチパネル式の店を重宝する。

・最初に注文したものを食べ終わってから物足りなさを感じてもメニューをもう一度もらって注文するという行為はできない。

・注文方法がわからず戸惑うのが嫌すぎて、はなまるうどんに行ったことがない。

・注文方法がわからず戸惑うのが嫌すぎて、オリジン弁当ではすでに出来上がって店内に置いてある弁当しか買えない。

・注文方法がわからず戸惑うのが嫌すぎて、職場の食堂を使ったことがない。

 

といった具合だ。こんな私が「パソコンについて聞いてもいいですか」なんて言えるわけがない。

 

 

そこで今回も詳しくないなりにネットでいろいろ調べて候補を決め、いざビックカメラに足を運んだ。ビックカメラはネットで各店舗の在庫も確認できるので、私が気になっているパソコンが置いてあることはわかっていた。店舗に着いたらまずパソコン売り場のフロアを確認。そして早足で巡回しながら目当てのパソコンの展示位置も確認した。

 

ここからが勝負。

店員に捉まらないように距離を測りながら、目当てのパソコンの重さやキーボードの感触を確かめていく。野球は全くやったことないけど、盗塁するときってこんな感じかなと思う。

あまりに挙動不審だとそれはそれで声をかけられかねないので、あくまで自分は「ついでにふら~とみているだけの冷やかしですよ~」という顔をしてさらっと、しかし確かに他商品とも比較をしていく。他の客をデコイにすることも忘れない。

そんなこんなでようやく候補としていたパソコンを買う決意ができた。

 

当然だがパソコンは食品や日用品と違い、客が売り場からレジに持っていけるような代物ではない。レジに行く前にその辺の店員に「このパソコンが買いたい」と声をかけることになる。

 

 

・・・・・・しかし私はそうしなかった。

 

 

私は購入を決意し、難しい顔で店を後にした。そしてすぐそばの路上でスマホを取り出しビッグカメラのサイトにアクセスする。

 

ところで、ビッグカメラには「トリオキ」というサービスがある。ネットで事前に商品と店舗を指定しておくと在庫から取り置きしてくれるので、あとは店舗のカウンターに行って受付完了のメールを見せるだけで商品を購入できるという便利なサービスだ。仕事帰りにさっと買い物したい人、大きな店舗から商品を探すのが面倒くさい人に便利なサービスだ。もう本当に素晴らしいサービス。

 

……私はいま目の前にあるビッグカメラに対して、ネットで取り置きを依頼。取り置きには時間がかかるのでそれまで町をお散歩。取り置き完了のメールが届き、指定の時間になったらすぐにビッグカメラに駆け込んだ。受け取りカウンターで簡単な説明を受けて商品を受け取る。これにて私のパソコンの買い物は終了した。

 

 

 

 

以上が私の今回の買い物。

わかる。私もこれが異常な買い物の仕方だということはわかっている。釈明させていただくと、店頭で「これ買いたい」って言って、「こういう用途ならこっちもおすすめ」とか「併せてこのウイルス対策ソフトもいかがですか。いま買うと割引が……」とかそういう話をさばくのが本当に嫌なんです。特に詳しくもないし。

あと普通にレジの人とかそこらへん歩いている店員に声をかけるのがめちゃくちゃ苦手。

 

普通に客がレジに持っていって購入する商品だったらそうしていました。

通販で買うっていう選択肢もないことはなかったけど、どうしても受け取れる日が限られてくるからできれば当日中に済ませたくて。宅配ボックスに入るサイズの商品であればそうしていました。

 

 

私はこういうことを繰り返して生きてきたし、これからもこうやって生きていくんだろうな。世界のすべてに敵を見て、人を避けてよぉ。すべてにビクビクしてよぉ。

あーあ。

 

 

あーーーー-ーーーーーーーーーーーあ。

 

 

 

 

 

 

 

大型犬になって新雪の上を走り回りたい。