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コロッケコッペ

人生の煮っころがし

悪いミッキーさんが来る

「おにから電話」というアプリがテレビで紹介されていた。鬼やおばけから電話がかかってきたという設定で言うことをきかない子供を脅かす子育てサポートアプリというものらしい。こわいイラストも表示されるほか、片付けをしないとき・嘘をついたとき・寝ないときなど様々なシチュエーション毎に音声が用意されていて手のかかる子供も言うことをきくということだった。濫用は良くない気がするが、最終手段的な扱いなら確かに保護者にとって有用なアプリなんだと思う。

 

「良い子にしないと鬼から電話がかかってくるよ!」これは聞きようによっては恫喝と取れなくもないが、育児・教育においてはそれも一線を超えない程度には必要だろう。誰もが多かれ少なかれ大人からそんな恫喝まがいのことをされた経験があるはずだ。かくいう私も幼稚園の先生にこんなことを言われていたのを思い出す。

 

 

 

「早くお片付けしないと悪いミッキーさんが来るよー!!」

  

 

 

今になって考えると「はい〜?」って感じだが、当時の私にはとても効果的な恫喝だった。片付けの時間になると、先生はピアノでめちゃくちゃキーを下げた『ミッキーマウス・マーチ』をゆっく〜り弾きながら言う。

 

 

  

「みんなー!!悪いミッキーさんが来るよ!!」

 

   

 

私はもうこの時点でガクブルである。「積み木あそび?なにが楽しいの?」って感じのませたクソ園児だった私だが、怖いものは怖い。そりゃもうすんごく怖い。悪いミッキーさんを止めるためならお片付けもやぶさかではない。しかしそれでもすぐに遊びをやめない根性のある園児もいる。そんな反抗的な園児を挑発するかのようにめちゃくちゃ低いキーのミッキーマウス・マーチはテンポを上げる。

悪いミッキーさんが走り始めるのだ!

 

 

 

「悪いミッキーさんが近付いてくるよー!!」

 

 

 

悪いミッキーさんがすぐそこまで来ているという実感。もの恐ろしさ。これには反骨精神溢れる園児達も形無しである。やんちゃボーイもおてんばガールも必死こいてお片付け。これは本能だ。園児としての本能で“悪いミッキーさんが来たら自分は終わり”そう直感している。

 

 

 

「悪いミッキーさんが幼稚園に着いちゃうよー!!」

 

 

  

お片付けが終盤に差し掛かるころ、めちゃくちゃキーの低いミッキーマウス・マーチもトップスピードになる。

悪いミッキーさんがこちらを捉えた……!?

もう明るく楽しい原曲の面影は完全に消え失せシューベルトの『魔王』さながらおどろおどろしい、恐怖を煽りまくる楽曲である。「お父さん!!お父さん!!」と叫ぶのもやむなし。子供は苦しみだし、やがて息絶えるかもしれない。

 

悪いミッキーさんに恐れ戦きながらどうにかこうにか片付けを終えると、ミッキーマウス・マーチはゆっくりフェードアウトしていき先生はこう言い放つ。

 

 

 

「みんながお片付けをしたから悪いミッキーさんは帰ったみたい。」

 

 

 

この宣言を聞いた瞬間、私達の顔に安堵の表情が浮かぶ。なんとか今回は助かった、と。

悪いミッキーさんはお片付けを終えると帰る。そういう性質があるらしいこともみな直感で理解していた。

 

そうして私達は幾度となく悪いミッキーさんの襲来を寸前で防ぎ、ついに卒園まで一度も悪いミッキーさんと相対することはなかった。

 

悪いミッキーさんはなんでお片付けをすると帰るのか。そもそも悪いミッキーさんはどう悪いのか。片付けをしなかったら私達は悪いミッキーさんに何をされていたのか。何もわからない。先生は悪いミッキーさんについて何も語らなかったから。確かなことは、私達がその悪いミッキーさんを恐れていたということだけである。

  

 

しかしいかんせん幼稚園児の頃の話だ。私の記憶に穴がある可能性も否定できない。そこで母に「あの悪いミッキーさんってのは何だったの?先生ほかに何か言ってたっけ?」と聞いてみた。すると母は「あははは、そんなのよく覚えてるね〜」とひとしきり笑ったあと、

 

 

「悪いミッキーさんは別に何もしないよ。ただ悪くて怖いの。それだけ。」

 

 

 

 

哲学か?

 

 

 

 

 

 

 

 

(先生のしていたことはミッキーマウスのイメージを損ないかねないことのような気がする。その点はいいのだろうか。大人になってしまった現在の私からすれば、悪いミッキーさんより怒ったディズニーさんのほうがよっぽど怖い。

 

フィクション上の犯罪組織の名前から漂う独特な空気

私の無職生活は『相棒』とともにあった。

ずば抜けた推理力と捜査能力を持ちながら窓際部署「特命係」に所属する杉下右京が相棒とともに難解な事件を解決していく大人気の刑事ドラマシリーズ。あの『相棒』である。

ご存知の方も多いと思うが、相棒はその人気ゆえに再放送の頻度がえぐい。平日午後2時から2,3時間のテレビ朝日は『相棒』と『科捜研の女』で支えているといってよい。その最強タッグに加え『京都地検の女』『タクシードライバーの推理日誌』『おみやさん』『臨場』『遺留捜査』などが再放送の定番か。たまに『火災調査官・紅蓮次郎』『温泉若おかみの殺人推理』などがやってると「おおっ!」となる。別に特別好きなわけではない。観たいわけでもない。ただ「おおっ!温泉若おかみやってんじゃん!」となるだけ。レアキャラを見つけたみたいな。

そこに、無職だからめちゃくちゃ時間があるうえこれといった趣味がない私である。さらに自室を持っていないので基本的にリビングにいる私。刑事ドラマがすごく好きなわけではない。特に見ようと思ってるわけでもない。でも気付いたらやってる。気付いたら見てる。そんな生活が長く続いた。


何年も再放送を見続けるうちに、こと『相棒』に関しては冒頭の5秒ほどを見れば事件の内容・結末がパッとわかるほどまでになった。「あ、ミス・グリーンが悪質動画投稿主を爆破しようとする回だ!」「あ〜、サヴァン症候群のきいちゃんが最期に初めて動物以外の絵を描くやつね」「うわぁ、今日は陣川くんが闇堕ちするやつか」などといった具合に。(見たことがない人にとってはさっぱり意味わからんだろうけど、どれも面白い回です。)


そんな感じで意図せず『相棒』に精通している私が、最近ふと気になったのが「赤いカナリア」である。「赤いカナリア」とは『相棒』シリーズに登場する左翼過激派のテロ組織だ。組織としての活動はさほど描かれないが登場するのはだいたいけっこう印象的な回だったりする。私が気になったのはそのストーリーではなく「赤いカナリア」という組織名。なんというか「赤いカナリア」という組織名は実にテロ組織感のある名前だと感じた。フィクションの世界で「赤いカナリア」という組織名が出てきたら、正義のヒーローでもスポーツチームでもなくテロ組織ではないかとまず疑いたくなる。そんな感じ。うまく言葉にできないが、フィクションに登場するテロ組織の名前には独特な空気がある気がした。




はい。前置きおしまい。
ということで今回はこの“フィクション上の犯罪組織の名前から漂う独特の空気”について考えてみたい。
まず手始めに私が知る限り、思い付く限りのフィクション上のテロ組織を挙げようと思う。しかし考えてみるとそれがテロなのかどうか判別が難しいことに気付いた。フィクションの世界では破壊行為・暴力行為を行う組織が必ずしも悪ではない。主人公がそちら側に属していることもあるし共感できる理由のもと行動している場合もある。なので今回はテロ組織から少し広げて“犯罪行為を行う組織”を挙げることとする。


条件は以下の通り

1.小説・アニメ・ドラマなど媒体は問わない
2.構成員ではない人間がつけた呼び名・通り名も含む(例:「黒の組織」『名探偵コナン』)
3.殺人鬼や怪盗など単独の犯罪者は含まない
4.暴力団・ヤクザ・暴走族・マフィア・ギャングは含まない
5.正規軍や諜報機関などが犯罪行為を行っているケースは含まない
6.実質的には犯罪行為をしていても、キャラクターや世界観などからあまり犯罪組織という色を感じない場合は含まない(完全に私のフィーリングです 例:「ロケット団」『ポケットモンスター』)



ではでは。
これより様々な作品のネタバレあり(すでに『相棒』のネタバレしまくっているけど)




組織名 活動内容・目的など 登場作品
赤いカナリア 左翼過激派 炭疽菌と引き換えに元幹部の釈放を要求 『相棒』シリーズ
赤い月 無差別テロ ダム占拠 金銭要求 ホワイトアウト
紅き手袋 暗殺 サモンナイト』シリーズ
黒い月 反政府テロ 要人の殺害 『BOSS』
黒い牙 暗殺(元は義賊) ファイアーエムブレム 烈火の剣
黒の騎士団 反帝国 武力集団 正義の味方(元はレジスタンス) コードギアス 反逆のルルーシュ
黒い幽霊 殺し屋 洗脳 絶対可憐チルドレン
黒の組織 謎の薬の開発 プログラムソフトの取引 暗殺 名探偵コナン
黒之巣会 帝都の破壊 サクラ大戦
黒鬼会 武力統治 サクラ大戦2 〜君、死にたもうことなかれ〜』
エルドビア 祖国と自由 反米ゲリラ 身代金目的の誘拐 『相棒-劇場版-絶体絶命42.195km.東京ビッグシティマラソン』
日本解放戦線 反帝国 レジスタンス コードギアス 反逆のルルーシュ
人類解放戦線 攻殻機動隊』シリーズ
興国の旅団 人類解放戦線の亜流セクト 電脳化に反対 過激派 攻殻機動隊』シリーズ
血の旅団 過激派 爆弾テロ 科捜研の女 SEASON16』
骸旅団 革命 盗賊行為 ファイナルファンタジータクティクス
風の骨 暗殺 テイルズ オブ ゼスティリア
海の家 環境テロ 機動警察パトレイバー
木曜日の子供 過激派 爆弾テロ ハンチョウ〜警視庁安積班〜』
魔弾の射手 原子力発電所のジャック ハッキング BLOODY MONDAY
個別の11人 革命 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG
葬儀社 レジスタンス 日本の解放 ギルティクラウン
アルタイル 人口増加のため人間を間引く S -最後の警官-
冥王星 犯罪計画を授ける 直接手を下さない頭脳集団 探偵学園Q
スピンクス プルトニウム強奪 日本の闇を晒す 残響のテロル
シンブンシ 制裁 『予告犯』
P.A.N.D.R.A 革命 絶対可憐チルドレン


こんなところか。小説・漫画・アニメ・ゲーム・ドラマといい感じの割合で出た気がする。(めっちゃ疲れた。もうおしまいにしたい。)
こうやってざーっと見るとやっぱりどれもそれっぽい空気が漂ってるな。そしてかっこいい。キュートでポップな名前の犯罪組織はない。当然っちゃ当然だけども。




ちなみに私が知っているものを挙げるとはいっても全ての作品をしっかり読んだ・観た・プレイしたわけではないので多少の誤りは大目に見て欲しい。また必ずしも組織が一枚岩とは限らないし名目上のものとは別にリーダーには真の目的があったりもする。なので特に目的の項目に関してはざっくりしたものだと認識して欲しい。







予想はしていたけどやっぱり黒が多い。今回私が挙げた27の組織のうち「黒」の文字が入っている組織は7。かなりの割合だ。それも漫画・アニメ・ゲーム・ドラマと媒体に関わらず広く使われている。

以前意味もなくカラーコーディネーターの資格を取ったときに勉強したことだが、色には“象徴性”というものがあるらしい。青はクール・さわやか・静か、白の場合は潔癖・純粋・平和といった感じに色から受けるイメージが一般化したもの。じゃあ黒はというと死・闇・悪など犯罪組織にぴったりなイメージを象徴している。(まあ考えるまでもないけど)

しかし改めてみてみると黒がつく犯罪組織のうち、主人公サイドの組織は「黒の騎士団」のみだ。それ以外は敵として描かれる組織であり、しかも国や人類を導かんとする革命目的の確信犯ではなく自分達の利益や欲望のために動く組織が多いように思う。そこも色の象徴性と合致する。




赤(紅)を含む組織もいくつかある。これも同様に色の象徴性という観点から考えてみよう。赤は国旗にも使われることが多い色だが、活動的・愛・強いなどを象徴するとされている。そう考えると黒とは逆に己の利益というより思想的なものを持っているのではという印象を受ける。

『相棒』の「赤いカナリア」はもっぱらそうであろう。ほぼ壊滅状態とされているが左翼過激派で革命を目指す組織だ。また、「赤いカナリア」の幹部の本田篤人、『サモンナイト』の「紅き手袋」のスカーレル、ヘイゼルなど、物語の進行とともに組織の在り方に疑問を抱いたり特定の人物への親愛の感情が芽生えたりするなどして組織を抜ける人物が多い。『ホワイトアウト』の「赤い月」に関してはそもそも組織に復讐することを目的に構成員になる人物がいる。当然どれもかなり命懸けの行為である。


“赤”がつく組織には強い愛情がもとの行動力を有する人物が絡む傾向にあるのかもしれない。物語としては組織の動きというより人物が主という感じか。一枚岩じゃない。




他の組織名は共通項を見つけ出すのが難しいが、まず「エルドビア 祖国と自由」「日本解放戦線」「人類解放戦線」は単純に掲げる目的がそのまま組織名になってると考えてよいだろう。わかりやすい。これは大きい組織に多そうな気がする。(「エルドビア 祖国と自由」はちょい出のゲリラだけど)



何気に3つもあったのが「◯◯旅団」か。辞書によると旅団とは軍隊の編成上の単位で1500〜6000名程度の兵員による部隊のことらしい。いやいやいやって感じだ。少なくとも『科捜研の女』の「血の旅団」に関して盛り過ぎにも程があるだろ。描写があったの数人だったぞ。あと「骸旅団」(むくろりょだん)はちょっと言いにくいです。


組織名について考えるにあたり、組織名の由来が描かれているかどうかというポイントも大きそうだ。私の記憶違いかもしれないがここに挙げた組織はほとんど組織名の由来は描かれていない?

組織名の由来が明らかにされているもののなかでは個人的に『ギルティクラウン』の「葬儀社」が好きだ。“弱者が淘汰されていく世界で、自分達は常に淘汰される弱者を〈送る〉側であることを示す”というもの。かっこいい。



主人公と敵対してる組織の組織名についてはあまり掘り下げられることがなさそうだ。そして由来が明らかにならない場合、黒とか赤とか色が使われやすい。あ、あと月とか星関係も多いのかも。「赤い月」「黒い月」「冥王星」3つ出てる。なんでだろう。由来が描かれないなら単純にかっこいい感じにってこと?夜の闇に輝くから?でかいから?これは理由の検討がつかないな。







………………あれ?この“赤or黒+星=犯罪者”の公式でいくと、赤い彗星のシャアとか夜神月とか超ぴったんこじゃん。

夜を黒としちゃうあたりちょっと強引だけど、かっこいいし主役感あるし犯罪者感もある個人名ってすごいな。夜神月











はぁ、疲れたしこんなところかな。もう4000文字超えてるのかよ。何やってんだ私は。もう特になんもないよ。やめようやめよう。





フィクション上の犯罪組織の名前についての考察。


1.赤と黒がつく組織が多い。
・赤がつく組織は一枚岩ではない場合が多く、組織全体より強い愛情と行動力を持った個人に焦点が当たりやすい。
・黒がつく組織は敵サイドが多い。自分達の欲望のために動く傾向にある。

2.組織の目的がそのまま組織名になるパターンもある。
・巨大組織に多い?

3.「◯◯旅団」もままある。
・むくろりょだんは言いにくいです。

4.組織名の由来が描かれない場合はとくに色名や星関連の言葉が使われやすい
・赤or黒+星=犯罪組織独特の空気?







よーし、色や星、旅団などの言葉を組み合わせて君だけの犯罪組織名をかんがえよう!






おしまい。

活動力に満ちた人間がこわい

私は無気力な人間である。幼い頃からずっと無気力だ。死後、人生の通知表をもらえるなら関心・意欲・態度の項目はC判定だろう。そんな非活動的な人生を歩んできた。

 

  • 中学高校ともに帰宅部。仮入部すらしたことがない。
  • 運動は苦手ではないが全くやらない。幼いころも外で遊ぶのが好きではなかった。
  • 音楽を聴くのは好きだが、決まったアーティストの歌しか聴かない。楽器を触ったことはないし歌を歌うこともない。カラオケに行ったこともない。
  • 幼稚園以来まともに絵を描いたことがない。というか創作活動をしたことがない。(漫画やアニメは好きだがいわゆる黒歴史ノート的なものもない)
  • ファッションに興味がない。ここ2年くらいスーツと下着以外に服を買っていない。美容院で髪を切るとき長さ以外の注文をしたことがない。その長さも何年も変えてない。
  • 趣味はない。強いて言えばゲームだが、それももうクリアしたことのあるものを惰性でやっているだけである。未プレイのものも手元に何本かあるがそれでも何度もクリアしたものを惰性でプレイする。
  • 明確に夢を持ったことがない。なので学校の作文やアンケートで書かなければならない場面では毎回違うことを書いていた。(パン屋、雑貨屋、寿司職人など)
  • LINE・Facebookをやっていない。友達がいない。(これは無気力だけが原因ではないか)

 

自らがいかに非活動的かを示すのはなかなか難しい。なぜならやったことではなくいかにやってないかを挙げなければならない。でもまあこんな感じでわかっていただけたことと思う。どうしようもないくらい無気力。非活動的の極み。変わったらいいなあと思うことはあっても変えようとは思わない。もちろん気力がないからである。

 

 

 

 

 

そんな私が春から公務員になる。ちなみに公務員を選んだのは公務員試験の選考方法に利点を感じたからである。(学歴を問わない・筆記試験で大部分が落ちてその後の面接も基本的に1度だけなので民間の就活より精神的負担が軽いなど)

採用にあたり昨年末から懇親会だとかセミナーだとかに参加しなければならなかった。形式的な自己紹介から移動中の雑談など、次々と同じ内定者達とのファーストコンタクトを取っていくことになる。ただでさえ人見知りでコミュ障の私だが、そこで予期せぬベクトルの困難と対峙することになった。

 

 

A「私は大阪に住んでいるのですがどうしてもここで働きたくて受験しました!まだ決まっていませんが、上京して一人暮らしを始めるつもりです!地元では……」

 

B「ツーリングが趣味なんだ。休日は仲間とバイクを走らせてるよ。この近くでは……」

 

C「僕は高校3年間パソコン部に所属していて、ゲーム制作をしていました。製作したゲームは即売会で売ったりしていました。ゲームを作るにあたり……」

 

 D「私は子育て施策に関心があって公務員を志望したんだよね。とくに今って少子化とか待機児童とか問題が山積してるじゃん。私の考えでは……」

 

E「俺は小学生のころから野球をやっていて、高校では甲子園を目指してたんだよ。こう見えて4番!でもまあ出場は叶わなかったんだけど……」

 

F「私は“働くとはなにか”を考える学生団体に所属しています。そこでは様々なアプローチから……」

 

G「あたし実は某夢の国でキャストをやっていました笑 あんまり詳しいこと話しちゃだめなんだけどねーキャストやってるとねー……」

 

H「私は読書が趣味です。年間200冊読むことを目標としていて今は……」

 

J「サッカーサークルのマネージャーしてるよ。うちあんまり強くないんだけどね。でもこの前の大会では……」

 

K「特技は裁縫です!自分で洋服を作れるまでになれたらなと思い……」 

 

 

 

 

 

 

 

え、こわっ………………

 

それが私の率直な所感だった。

安定してるから。やりたいことがないから。親に勧められたから。良い学歴も資格もないから。そんな理由で公務員を目指す奴が多いんじゃないかと思っていた。非活動的な、何事にも後ろ向きな人間が仕方がなく受けるのが公務員試験だと。

それが現実はこれである。身バレを防ぐため若干内容を変えてあるがあまりにも活動的な人間が多かった。もうびっくりだよ。勘弁してくれよ。というかじゃあなんで私なんかが受かったんだよ。面接官の不覚じゃないか。それとも実は私の演技力がすごかったのか?いや別に活動的な人間を演じたつもりはないな。じゃあ面接での私には誰かが憑依していたとか?なんだそれ。もうわけわかんないよ。びっくりだよ。

 

 

 

……とにかく、私には彼らがこわかった。輝きが眩しいとかそういうのとは違う。鈍く重い打撃。バイタリティーで殴られたとでもいうのだろうか。そんな衝撃だ。これは初めての経験だった。

 

非活動の化身のような私が一度に大量の活動力・バイタリティーを浴びてしまった。それも数年間まともに他人と関わっていない生活を続けている状態で、だ。私にとって活動力に満ちた人間は異形の者。理解不能な相手に対して恐怖を抱くのは自然なことである。しかも活動力のある人間というのはだいたい自信に満ちた顔をしている。それもまたこわい。その場に卒倒しなかっただけ私も頑張ったほうだろう。

 

誤解のないようにいっておくと私は活動的な彼らを否定する気は毛頭ない。私自身、自分の無気力で非活動的な生き方を良しとしているわけではないのだ。私もただ黙って何もせずじっと時間が過ぎるのを待つことを楽しめるわけではない。好きなことを見つけてそれに時間を割いたほうがいいに決まっている。頭ではわかっている。何年も前から十分理解している。ただ私にとって無気力とは持病のようなものなのだ。治す手立てがない。こればっかりはどうしようもない。割り切って付き合っていくしかない。

 

活動力に満ちた人間はこわい。私が無気力でいるかぎりその恐怖感は拭えないのだろう。ということはつまり“対活動力恐怖症”とでもいうべき合併症の発症である。今後も彼らのバイタリティーにボコボコにされるのかと思うと気が重くなる。ただでさえ働きたくないのに。彼らのバイタリティーはショック療法的に私の持病の特効薬になり得るだろうか。それとも発作を誘引する危険因子か。

 

 

 

恐らく後者だろうな。

はぁ〜〜〜〜〜〜〜こわっ。

 

剥き出しの鉄骨と本屋

まず私と本の関係性について。

私はあまり本を読まない。といっても読書を苦痛には思わないしけっこう言葉、日本語が好きである。なので学校で扱ったもの以外にも近代文学は読んできたし現代の小説も読んだことはある。現代のものではSFと推理ものの割合が高いだろうか。小説以外では何かの試験や検定の参考書が多い。漫画もちらほら持っている。だがやはり日常的に本を読む習慣はない。直近でしっかり読書をしたのはいつかと問われれば、いつだったかなと考えてしまうくらいに。私と本はそんな距離感。

 

 そんな私が先日、本屋に行った。本屋に行くこと自体はそんなに珍しいことではない。ちなみにそのときは好きなイラストレーターの画集を予約することが目的だった。都会にある本屋。ワンフロアだがけっこう広い店内。その店内の角、天井。補修の予定があるのか無骨な金属管が剥き出しになっていた。床やその周りの壁・天井などはいたって普通の本屋。特に独自性があるわけでもない一般的な本屋。とても落ち着いた雰囲気のなか、その剥き出しの金属はかなり異質なものに見えた。その空間にそぐわない異質なもの。なんとなく気になって眺めていると私はなぜか自分の気持ちが昂ぶっているのを感じた。

 

 

 

なんだこれ……かっこいい……

えっ……ちょっと待てよ…………………

 

もしかして…………………………

 

 

 

 

 

 

 

金属と本ってめちゃくちゃ相性がいいのでは?

 

 

 

 

 

 

 

はい、今回のテーマはこれです。

 

本屋といえば床はフローリングなど落ち着いた色、照明は暖色系でのどやかな雰囲気の店内が一般的だ。金属というよりは木材といった印象か。もちろんそういった雰囲気の本屋を否定するつもりは全くない。広く受け入れられてきたからこそ本屋のイメージとして定着しているのだろうし私もその雰囲気を不快に感じたことは一度もない。

 

だが今回私が提案したいのはそうではない。重い金属の扉。いかにも耐火素材って感じの金属の内壁。装飾もなにもない剥き出しの鉄骨。天井にはなんかよくわからない謎のパイプ。点在する白色光の照明。そしてずらっと並ぶスチール製の本棚。

どう、かっこよくない?テンション上がっちゃう気がしない?

 

この昂ぶりは私があまり本を読まずに育ち、そこまで本に親しみを感じられていないからこそのものかもしれない。でも、ここまでじゃないにしても、金属と本がかなりいい相性だということは読書好きの方にもなんとなく伝わらないだろうか。

 

  

 

金属と本のマッチング。倉庫みたいな本屋。いや、異能力組織が集会所にしている今は使われていない倉庫 みたいな本屋。

 

見つけたらぜひご一報を。

 

 

深夜のスーパーの暴力的な明るさ

深夜のスーパーの明るさを暴力的だと感じたことはないだろうか。

 

私は家族が寝静まった真夜中、ホットケーキパーティーを催すことがある。パーティーといっても、ひとりでホットケーキを食べながら缶チューハイを飲みアニメを観るだけである。今日のパーティーという単語の守備範囲を考えるとこれをパーティーといっても差し支えないだろう。そこで牛乳がないだとかバターがないだとかいった事態が発覚したとき、スーパーを利用する。

最近のスーパーは深夜まで営業してるところがけっこうあり、24時間営業の店もある。そして深夜のスーパーに入店すると、私はその暴力的な明るさに圧倒される。深夜のコンビニでは感じない。眩しいとかそういうのとも少し違う。暴力的な明るさ。過激な光。ラジカルな輝き。なんなのだろうあれは。みんなは感じないだろうか。

 

 

現実的に考えてみるならば

 

  1. 照度が高く、色温度の高い照明が使用されている
  2. 均斉的な全般照明が使用されている
  3. 暗い夜道を数分歩いて暗さに眼が慣れている状態である
  4. 憂鬱で暗い心理状態である

 

要因はこんなところだろうか。こうやって無理やり理由を考えようとすると、やはりただ眩しいだけではないのかという結論に至ってしまいそうになる。だがそうではないのだ。わかってもらえるかわからないが、私にとっては眩しいではなく“暴力的”なのだ。

 

そこでもう一つ、深夜のスーパーの明るさが眩しいではなく暴力的だと感じられる要因と思われる事柄を見つけ出してみた。

 

 

 

 

閑散とした店内と店員の暗い表情

    

 

 

 

これは二つのようで関連する一つの事象だ。

店内に客がたくさんいれば、暴力的な光というより賑わいの光になるだろう。そして客がたくさんいれば、店員は嫌でも接客の顔をつくる。

 

逆に店内が閑散としていれば店員は接客以外の仕事をするわけであり、その顔に明るさはない。店内の明るさとは対照的なまでに暗い顔。それが私が深夜のスーパーの明るさをより暴力的に感じる要因になっているのではないだろうか。

 

 

 

と、思うのですがどうですか。

ここまで書いておいて気付いたのだが、“深夜のスーパーの明るさを暴力的に感じる”ということに共感できない人には最初から最後まで全く意味のわからない文章だなこれ。どうですかじゃないよ。なんかごめんなさいね。はやいとこもうおしまいにしますけど、あれだったら、ぜひ深夜のスーパーに行ってみてくださいね。はい。

 

 

 

 

 

 

 スーパーの店員さん、応援しています。

プーがもたらしたある種の奇跡

地域のイベントのポスターを見た。動物のイラストが描かれている。何匹かいて、吹き出しで注意事項などを書き込まれている動物もいる。何の気なしに眺めていただけだが、ふとある動物に目がいき、おやっ?と思った。今回はそんな話。

 

 

アニマルキャラクターと聞くとどんなキャラクター、動物が浮かぶだろうか。幼稚園の先生が掲示物に描くかわいい動物のイラストと考えてもいい。

 

まずはやはり犬と猫だろう。特に猫は強そうだ。犬派猫派のどちらが優勢かは知らないが、キャラクター・イラストの分野における猫の圧倒的存在感は犬派も認めざるを得ないだろう。見た目やイメージもさることながら「にゃ〜」という鳴き声はキャラクター化する上でかなり強いポイントになる気がする。「ワン」に勝るキャラクター感。猫耳メイドはいても犬耳メイドはいないことからも、やはりこの分野では猫が優勢とみていいだろう。いや探せばいるのかな犬耳メイド。まあいい。

 

次に挙げられるのはうさぎやひよこではないかと思う。うさぎは特徴的な耳やジャンプがキャラクター映えする。ひよこに関しては鶏ではなくその子供のひよことしてのエントリーというのが少しずるい気がしなくもないが、今回は見逃してやる。 

 

さぁ、次だ。犬猫うさぎひよこ。その四大アニマルを封じられた幼稚園の先生は何を描くか。そう、"くま"だ。いや、くまじゃないかもしれないがここではくまとする。私がくまっつったらくまなのだ。

 

わかるだろうか。

わんちゃん。ねこさん。うさぎさん。ひよこちゃん。くまさん。

 

  

くま……???
クマ………………熊!?!?!?

 

 

愛らしい小動物が並ぶなか、するどい爪を持つ大型動物の登場である。「いままで気にしたことはなかったが、かわいいキャラクターとして熊はかなり異質なのでは?」イベントのポスターに描かれた熊のキャラクターを見てふとそんなことを思った。それがこの記事を書いたきっかけである。

 

熊は農作物に手を出すだけでなく人間に危害を加えることもままある。何ヶ月か前も熊の胃から人体の一部が出てきたとニュースになっていた。こわい。こわすぎる。

 そんな熊がかわいくて子供に人気。これはほとんど奇跡なのではないだろうか。くまがかわいいという奇跡。この奇跡はなぜ起きたのか。この問題に対して考えるうえで無視できない人物がいる。そう、彼。

 

くまのプーさん

 

“熊がかわいいのはプーがもたらした奇跡なのでは?”

これが私の予想であり今日最もいいたかったことだ。プーはどう見ても熊であり、どう見てもかわいい。上がり切った口角。ぼよんぼよんに弛んだお腹。甘ったるい話し方。露出した下半身。なるほどどれをとってもかわいい。このかわいい熊プーが「熊=かわいい」という公式を根付かせたのではないだろうか。

って思ったんだけどよく考えたらプーってぬいぐるみなんだっけ?記憶が曖昧だ。ぬいぐるみだとしたらプーの元締めであるテディベアの貢献が大きいのでは?と思えてきた。調べてみよう。

 

 

熊のぬいぐるみ(テディベア)のキャラクターである「くまのプーさん」と、彼が住む「100エーカーの森」の仲間たちを中心とした作品群である。

Wikipedia : https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8F%E3%81%BE%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%BC%E3%81%95%E3%82%93_(%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%BC)

 

 

やはりプーさんはぬいぐるみ、テディベアのようだ。ではテディベアの項目も確認しよう。

 

 

1902年の秋、ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出かけたが、獲物をしとめることができなかった。そこで同行していたハンターが年老いた雌熊(一説には傷を負った子熊)のアメリカグマを追いつめて最後の1発を大統領に頼んだが、ルーズベルトは「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神にもとる」として撃たなかった。

このことが同行していた新聞記者のクリフォード・ベリーマンによって記事にされ、『ワシントン・ポスト』紙に挿絵入りで掲載された。この挿絵のベアは「ベリーマンベア」と呼ばれた。このルーズベルトの逸話に触発されて、ロシア移民モリス・ミットム(英語版)がアイデアル社(Ideal Novelty & Toy)を興し、熊の縫いぐるみを製造したのが、アメリカ国内初のテディベア・メーカー[1]といわれている。

 

Wikipedia : https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%99%E3%82%A2

 

 

 

 

 

あ、熊がかわいいのは元米国大統領がもたらした奇跡かもしれない。

 

メールアドレスを変えるたびに微かに傷付く

先日スマートフォンを買い替えた。使っていたものを解約し新規で契約という形。電話番号とメールアドレスも変更となった。アドレス変更となると頭を悩ますのが"新しいアドレスを誰に伝え、誰に伝えないか"という問題だ。

 

というかそれ以前に、そもそも今もまだ「◯◯です。メールアドレス変更しました。 」みたいなメールみんなやってるのか?もしかしてこれ送るのめちゃくちゃ恥ずかしい行為になってたりしない?少し不安になってきた。私はLINEをやっていないため他人と連絡を取るにはメールか電話しか手段がない。だから必要なことだとは思うのだが、どうなんだろうか。

 

なんだかんだ私はアドレスが変わるとき毎回その時点で連絡先を登録しているすべての人にこういったメールを送っている。誰に送って誰に送らないか考えるのが面倒だからである。しかし、当然のことながら何年もやり取りをとっていない相手も存在する。というか私の場合ほとんどがそうだ。したがって何割かは彼からメールが返ってくるのだ。

 

 

 

 

 

Mail Delivery Subsystem

件名:Returned mail

  

 

 

 

これは心にチクッとくる。

私だってべつに一人ひとり、この人とまたメールを交わす日が来るだろうと思ってアドレス変更を伝えたかったわけではない。事務的に、機械的に登録していたアドレス全員に送っているだけだ。ただそれでも、送信から間髪容れずにメール受信音が鳴る。確認する。Mail Delivery Subsystem。これには微かに傷付いてしまうのが人間というものだろう。特に私の場合、登録している人数が極端に少ない。一桁である。それがメールアドレスを変更するたびに少しずつ着実に減っていく。少しずつ着実にダメージを受ける。さながらどく状態のポケモンのように。

 

余談だが、登録件数が増えることを想定していないのは私が無職だからである。それはもうずぶずぶの無職だ。高校2年次から通信制の学校に転校したので生活スタイルだけでいえば高2からすでに無職であった。なんとなく年齢の明記は控えるが、まぁ4〜6年間無職の生活スタイルを送っている。アルバイトは年に何回か短期のをするくらい。LINEはやってない。友達も恋人もいないのでメールや電話もない。極端に人との関わりを、コミュニケーションを、社会を拒んでの生活。それを4〜6年。そんな私ももうすぐ社会人になる。本当に働きたくない。嫌だ。人と関わりたくない。ひとりがいい。いつまでもずぶずぶの無職でいたい。 

 

あ、ちなみにちなみに今回私はMail Delivery Subsystemからだったが送信元のアドレスによってはMAILER-DAEMONという宛先から返ってくる。前者は機械的な冷たさを、後者は嘲笑しているような敵意を感じる。というかDAEMONって思いっきり悪魔じゃん。こわっ。

 

 

 

Mail Delivery Subsystemからのメールには微かに傷付けられる。だが、逆にこう考えてみた。

彼も彼で苦悩しているのではないだろうか。

彼、つまりMail Delivery Subsystem

存在しないアドレス宛のメールを瞬間にしてただ機械的に送信元に返すだけ。(まぁ機械なんだけど)

血も涙もない冷徹な仕事人。人々の目にはそう映る。(まぁ人間じゃないんだけど)

ただ彼だって人知れずに心を痛めているのかもしれない。(まぁ心もクソもないんだけど)

 

 

"おひさしぶり☆  ◯◯だよ!元気にしてた?アドレス変わったから登録よろしくね(^人^)今度飲みに行こうね〜!"

 

 こういった類のメールをいくつもいくつも読む。そして速攻で本人に送り返す。

 「俺はこんな仕事がしたかったんだっけ……」

 

"ご無沙汰です。△△です。メールアドレス変更しました。宜しくお願い致します。"

 

休息の時間はない。次から次へと行き場のないメールが彼の元に集う。

 「人々を笑顔にする仕事がしたい……」

 

 

"メールアドレス変更しました。よろしく。"

 

「こいつ名乗るの忘れてる……」

 

 

"◇◇です。ついにスマホデビューしました! アドレスと電話番号です!

アドレス:〜〜〜〜〜〜@〜〜

電話番号:××× ×××× ×××× "

 

「…………」

 

 

"※※です。アドレス変更しました。去年のお正月以来だけど、元気かな?++ちゃんは今年で中学3年生だね。受験頑張ってね!"

 

 

「…………ウンギェェエエエオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!!!!キェァァァェェェェァァァアアアアッッッッ!!!!!」

 

 

「……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。」

 

 

「………………………ウッッッウッッッッッ……」

 

 

 

「………………………………………………Returned………mail…………」

 

 

「Returned mail: see transcript for details」

 

 

「Returned mail: see transcript for details」  

 

 

 

こうして彼は日本語を棄てた。これで少なくとも日本語のメールは記号として認識できる。届かないメールなんて理解したくない。送信者のことなんて、受信者との関係なんて理解したくない。自分が傷付ける相手のことなんて……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以上です。もうおしまいでいいです。

これなんの記事だっけ。